2014年06月25日

糖尿病の症状とは?

●糖尿病の症状

通常糖尿病患者は自覚症状はないと考えることが多い。

しかし、よくよく話を聞いてみると、下記に列挙するような手足のしびれや便秘などが実はあるのだが、特別な症状と考えていないことがある。

血糖値がかなり高くなってくると、口渇・多飲・多尿という明白な典型的症状が生じる。

これらは血糖値が高いということをそのまま反映した症状なので、治療により血糖値が低下するとこれらの症状は収まる。

血糖値がさらに高くなると、重篤な糖尿病性昏睡を来たし、意識障害、腹痛などをきたすこともある。


いっぽう発症初期の血糖高値のみでこむら返りなどの特異的な神経障害がおこることがある。

また発症初期に急激に血糖値が上昇した場合、体重が減少することが多い(血液中に糖分が多い一方、脂肪細胞などは糖分が枯渇した状態になるためである)。

その他の症状は、たいてい糖尿病慢性期合併症にもとづくものである。

●糖尿病性網膜症を発症すると視力が低下する

●糖尿病性腎症によって最終的にはむくみや乏尿、全身倦怠感など種々の症状が出現する。


●糖尿病性神経障害には2種類あって、末梢神経障害によって手足のしびれなどがおこる一方、自律神経障害がおこると便秘、立ちくらみ、勃起不全などの原因となる。


糖尿病は皮膚にも糖尿病性リポイド類壊死をはじめとする様々な合併症を引き起こすことがあって、それに伴う症状が出現することがある。

これらのような糖尿病に典型的な合併症に加えて、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症、脳梗塞も糖尿病においてはきわめて起こりやすいので、それらの病気に由来する症状を起こすことがある。


症状そのものも重要だが、「あるべき症状を感じないことがある」ことも糖尿病の重要なポイントである。

すなわち、神経障害が起こった状態での心筋梗塞がそれである。

心筋梗塞は通常激しい胸痛を伴うので、患者はすぐさま医療機関への受診へと至り治療を行うことになる。

ところが糖尿病がある場合、この重要な警告情報である「胸痛」を感じないことがあって、「無痛性心筋梗塞」と呼ばれる。

これは自覚症状がないので早期の治療を困難にし、知らぬ間に心不全に至ることがある。



同様のこととして、末梢神経障害があるので、手足の先で温度を感じる機能がにぶくなったため、こたつやあんかなどで低温やけどを来すことがある。

この場合、糖尿病はさらに閉塞性動脈硬化症を併発していたりして、手足への血液(これは栄養そのものである)の供給が不十分であると、傷ついた手足の皮膚を修復できず、傷がどんどん広がって巨大な足潰瘍に至り足切断をしなければならなくなる。

糖尿病はアルツハイマー型認知症のリスク要因となっている。

インスリンの分泌を増やす糖質中心の食習慣、運動不足、内臓脂肪過多がアルツハイマー型認知症の原因となるアミロイドベータの分解を妨げているとしている。

アミロイドベータも分解する能力のあるインスリン分解酵素が糖質中心の食生活習慣によって血中のインスリンに集中的に作用するため、脳でのインスリン分解酵素の濃度が低下し、アミロイドベータの分解に手が回らずに蓄積されてしまうとしている。

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2014年06月19日

インスリン依存型(1型)糖尿病管理に飛躍的進歩

■■■■■■  糖尿病に関するニュース(2014/06/1)  ■■■■■■


●糖尿病健診は有効か
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140617/bdy14061709050003-n1.htm


●日本人糖尿病患者95%を占める2型糖尿病、腸内細菌と関係性−ヤクルト本社など証明
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020140617ccac.html


●改良iPhoneで1型糖尿病の血糖値管理、米研究
http://www.afpbb.com/articles/-/3017962


●抗肥満薬Contrave 販売促進は糖尿病薬のように大規模に
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/48116/Default.aspx


●ADAが1型糖尿病GL改訂,12歳以下のHbA1c目標値も7.5%未満に引き下げ
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1406/1406058.html


●2型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬の使い分け
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03080_02


●日本糖尿病学会 SGLT2阻害薬適正使用求める 脳梗塞、全身性皮疹など重篤な副作用に注意を
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/48106/Default.aspx


●インスリン依存型(1型)糖尿病管理に飛躍的進歩
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303838604579627570020875230


●2型糖尿病に対する肥満手術,長期アウトカムも良好
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1406/1406051.html


●新規2型糖尿病治療剤 「SGLT2 阻害剤 カナグリフロジン」
http://www.mt-pharma.co.jp/release/nr/2014/pdf/MTPC140616.pdf


●日本糖尿病学会 SGLT2阻害薬適正使用求める 重症低血糖、ケトアシドーシスなど重篤な副作用に注意を
http://krs.bz/elsevier/c?c=465&m=19219&v=9e436ae2
ラベル:SGLT2阻害薬
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2014年06月17日

糖尿病の分類(その2)

●糖尿病の分類(その2)

●続発性糖尿病

続発性糖尿病(ぞくはつせいとうにょうびょう、二次性糖尿病)(ICD-10:E13)は、他の疾患によって引き起こされる糖尿病である。

以下に挙げたものは代表的な疾患で、ほかにも原因となる疾患は存在する。

●グルカゴンを異常分泌するグルカゴン産生腫瘍

●糖質コルチコイド作用が異常増加するクッシング症候群、原発性アルドステロン症

●アドレナリンを異常分泌する褐色細胞腫

●成長ホルモンを異常分泌する成長ホルモン産生腫瘍(先端巨大症)

●肝硬変

●慢性膵炎、ヘモクロマトーシス、膵癌

●筋緊張性ジストロフィー

●薬剤性(サイアザイド系利尿薬、フェニトイン、糖質コルチコイド(ステロイド)など)



●ステロイド糖尿病

ステロイド糖尿病は、膠原病などでステロイドを長期に内服したことによって生じる続発性糖尿病である。

ステロイド(糖質コルチコイド)作用の、肝臓の糖新生亢進作用、末梢組織のインスリン抵抗性の亢進、食欲増進作用が関わっているとされる。

ステロイドを減量すれば軽快する。ステロイド糖尿病では通常の糖尿病と異なり、網膜症などの血管合併症が起こりにくいとされる。

食後高血糖のパターンをとることが多く、入院中ならばインスリンやαGIといった経口剤を用いることが多い。




●妊娠糖尿病

妊娠糖尿病は、妊娠中のみ血糖値が異常となる症状をいう。

ICD-10:O24.4、O24.9。2型糖尿病とは異なる病気であることに注意を要する(必ずしも「生活習慣の悪い妊婦」がなるわけではない)。


原因としては、妊娠中に増加するホルモンであるhPLやエストロゲン、プロゲステロンなどがインスリン抵抗性を悪化させることによる。

一般には、出産後に改善する。一方、もともと糖尿病患者が妊娠した場合は、糖尿病合併妊娠と呼ばれる。

とは言え、もともと糖尿病であったかどうかを完全に確認できているわけではなく、妊娠糖尿病で発症し、分娩後もそのまま糖尿病が治らないこともままある。

基本的に食事療法が行われるが、改善しない場合、後述の胎児へのリスクもあり、また飲み薬は催奇形性の懸念があるためインスリン注射療法を行うことになる。

胎児への影響があるため、通常時より厳格な管理を必要とし、六分食やインスリン持続皮下注 (CSII) などを行うこともある。

妊娠糖尿病では先天異常のリスクが高まるが、妊娠初期から正常血糖を保っていれば、通常の妊娠と同等である。

早産も多く、羊水過多、妊娠高血圧症候群の頻度も高いハイリスク妊娠のひとつである。

妊娠糖尿病では巨大児になりやすいため、難産になりやすい。

また妊娠糖尿病では中枢神経系よりも身体の発育が良いので、出産のときに頭が通っても肩が通らない肩甲難産になりやすい。

そのため、分娩が長引く場合は帝王切開が良い。


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2014年06月14日

SGLT2阻害薬の使用で医療者に注意喚起- 糖尿病の有識者グループ

■■■■■■  糖尿病に関するニュース(2014/06/14)  ■■■■■■


●SGLT2阻害薬の使用で医療者に注意喚起- 糖尿病の有識者グループ
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/42992.html


●AZ 3疾患領域別の営業・マーケティング体制を導入 7月から 糖尿病市場参入で
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/48103/Default.aspx


●概日リズムの乱れが糖尿病リスクに影響する可能性
http://dm-rg.net/news/2014/06/014630.html


●「SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会」から
http://www.jds.or.jp/modules/important/index.php?page=article&storyid=48


●ヤクルトなど、日本人2型糖尿病患者の腸内フローラのバランスの乱れを確認
http://news.mynavi.jp/news/2014/06/12/074/


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2014年06月12日

糖尿病に関するニュース:米学会で糖尿病治療薬の研究結果を報告=米メルク

■■■■■■  糖尿病に関するニュース(2014/06/12)  ■■■■■■

●米学会で糖尿病治療薬の研究結果を報告=米メルク〔BW〕
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014061100096

●2型糖尿病治療薬「フォシーガ錠」が発売
http://nurse-senka.jp/contents/press/204652/

●米国成人の4割近くが前糖尿病,糖尿病は全人口の9.3%
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1406/1406037.html

●糖尿病と感染症・足の病気との関係を解説 糖尿病3分間ラーニング
http://dm-rg.net/news/2014/06/014629.html

●メタボ、糖尿病で常識覆す研究 スイーツは「昼」より「3時」
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140610/bdy14061010270003-n1.htm

●命のリスクにもかかわる骨の健康
http://apital.asahi.com/article/fukushima/2014060900005.html

●第20回日本小児・思春期糖尿病研究会
http://www.dm-net.co.jp/event/staff/021933.php

●糖尿病・肥満とがんの関係 鈴木亮先生
http://www.kawamuranaika.jp/blog/2014/06/post-160-896609.html

●〜 糖尿病の基礎知識 〜
http://www.pref.tokushima.jp/docs/2014061000211/

●新しい糖尿病治療薬SGLT-2阻害剤の競争が激化A〜国内市場は2000億円超
http://www.gene-lab.com/ce_publication/presentation/sglt-22000.html

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糖尿病の分類などなど。

●糖尿病の分類

糖尿病は、以下に挙げられているように、発症の機序(メカニズム)によって分類されている。

以前は治療のやり方によって「インスリン依存型糖尿病」あるいは「インスリン非依存型糖尿病」に分類されていたことがあった。

さらにそれより以前には、T型糖尿病、U型糖尿病とローマ字を使って分類されていた。

しかし2010年現在ほぼ世界中すべてにおいて、以下のように病気の原因に基づく分類が用いられている。

ここでは日本糖尿病学会分類基準(1999年)にしたがって分類している。



●1型糖尿病

1型糖尿病(いちがたとうにょうびょう、ICD-10:E10)は、膵臓のランゲルハンス島でインスリンを分泌しているβ細胞が死滅する病気である。

その原因は主に自分の免疫細胞が自らの膵臓を攻撃するためと考えられているが(自己免疫性)、まれに自己免疫反応の証拠のない1型糖尿病もみられる(特発性)。

一般的に「生活習慣が悪かったので糖尿病になりました」と言う場合、1型糖尿病を指すことはほとんどない。

患者の多くは10代でこれを発症する。

血糖を下げるホルモンであるインスリンの分泌が極度に低下するかほとんど分泌されなくなるため、血中の糖が異常に増加し糖尿病性ケトアシドーシスを起こす危険性が高い。

そのためインスリン注射などの強力な治療を常に必要とすることがほとんどである。



●2型糖尿病

2型糖尿病(にがたとうにょうびょう、ICD-10:E11)は、インスリン分泌低下と感受性低下の二つを原因とする糖尿病である。

一般的に「生活習慣が悪かったので糖尿病になりました」と言う場合、この2型糖尿病を指す。

欧米では感受性低下(インスリン抵抗性が高い状態)のほうが原因として強い影響をしめすが、日本では膵臓のインスリン分泌能低下も重要な原因である。

少なくとも初期には、前者では太った糖尿病、後者ではやせた糖尿病となる。



遺伝的因子と生活習慣がからみあって発症する生活習慣病で、日本では糖尿病全体の9割を占める。

2型糖尿病が発症する原因は完全に明らかではないが、大筋を言うと、遺伝的に糖尿病になりやすい体質(遺伝因子)の人が、糖尿病になりやすいような生活習慣を送ること(環境因子)によって2型糖尿病になると考えられている。

遺伝的な原因としては、KCNQ2、PPARG、KCNJ11、TCF2L7などと言った遺伝子上の配列の違いによって、同じような生活習慣を送っていても、ある人は糖尿病が起こりやすく、別の人は起こりにくくなるという違いがあることがわかってきている。

また、日本で欧米と比較して多く見られるインスリン分泌能低下を主要因とするやせ型糖尿病の原因遺伝子としてKCNJ15が挙げられていて、日本人において発見されたこの遺伝子上の危険因子となる配列は欧米人にはきわめてまれであると報告されている。




慢性に高血糖が持続すると膵β細胞機能が障害されると共に、過剰な血糖をグリコーゲンに転換して蓄える筋肉や肝臓、脂肪に転換して蓄える脂肪組織においてもインスリン抵抗性が生じて更なる高血糖をもたらし、これがインスリン分泌不全、インスリン抵抗性を更に増悪させ、糖尿病状態を一層悪化させる状態が糖毒性として取り上げられている。

インスリン抵抗性などによって生じた高血糖状態は、膵β細胞内において、大量の活性酸素種の生成やタンパク質とグルコースとの糖化反応を引き起こす。

一般に糖毒性と呼ばれるこの現象は、β細胞のインスリン含量の減少やβ細胞数の減少を引き起こすと考えられる。

さらに血中遊離脂肪酸の上昇がみられる肥満では肥大した脂肪細胞から種々のサイトカインや脂肪酸が分泌され、遊離脂肪酸が膵β細胞機能を障害すると共に、インスリン抵抗性が増強される状態が脂肪毒性として取り上げられている。




●糖尿病における遺伝因子として遺伝子異常が同定されたもの

1型、2型の糖尿病は、その原因が完全に明らかである訳ではない。

いっぽうこの項目に分類される疾患は、特定の遺伝子の機能異常によって糖尿病が発症している、という原因がわかっている糖尿病である。

頻度はきわめてまれ。いずれも比較的若年(一般的に25歳以下)に発症し、1型ほど重症ではなく、強い家族内発症がみられるという特徴があるが、臨床所見は大きく異なる。

●若年発症成人型糖尿病

純粋に糖尿病のみを来すメンデル遺伝疾患で、常染色体優性遺伝を示す。

内服薬による治療が奏効する場合が多いMODYにはMODY1 - 6という6種類の病型が知られている。

MODY1では肝細胞核転写因子 (HNF) 4αを、MODY2ではグルコキナーゼを、MODY3ではHNF1αを、MODY4ではインスリンプロモーター因子 (IPF) 1を、MODY5ではHNF1βを、MODY6ではneuroD1をコードする遺伝子にそれぞれ変異が認められる。


●ミトコンドリア遺伝子異常

そのメカニズム通り(参考: ミトコンドリアDNA)母方のみから遺伝し、難聴を伴うMIDD[36] 、最重症型で脳卒中・乳酸アシドーシスなどを来すMELASなど多彩な病像を呈する。

ミトコンドリア遺伝子異常にはいくつかの変異ポイントがあるが、最多のものは3243A->G変異である。


●インスリン受容体異常症

黒色表皮腫や体毛が濃いなどの特徴的な体格がみられる。

糖尿病として診断されるのはヘテロ接合型の患者であり、ホモ接合型では乳児期以降まで生存しない。


●インスリン自体の遺伝子異常

報告されているが極めてまれである。


いずれも診断にはゲノムDNAやミトコンドリアDNAを検体とした特殊な検査が必要である。


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2014年06月09日

糖尿病の発症リスクに関する研究

●糖尿病の発症リスクに関する研究

さまざまな研究がなされている研究の一例を列挙する。

1.糖尿病になりやすくなる環境因子としては、圧倒的な危険因子として肥満が挙げられるほか、喫煙や運動不足などがある。


2. 20歳から体重が5kg以上増加した群で糖尿病発症のリスクが上昇。


3.コホート研究によって筋肉労働や激しいスポーツをしない人が多量の米飯を摂取することで糖尿病リスクを上昇させていることが報告されている。


4.亜鉛の欠乏が糖尿病の発症リスクを高めるとする報告がある。


5.「マグネシウム摂取量が関与している」との報告があり、インスリン抵抗性、慢性炎症、飲酒習慣を有する患者では摂取量の上昇が発症抑制に効果があるとされている。

しかし、一方で、マグネシウム摂取量と糖尿病発症との関連なしとの報告がある。


6.2010年のハーバード大学によるシステマティック・レビューとメタ分析によると、赤肉とくにハムやソーセージの加工肉の摂取量の増加は、糖尿病と冠動脈疾患のリスクの増加に関連付けられている。

2010年のハーバード大学の研究で約20万人に対するコホート調査で1日あたり白米を50グラム玄米に置き換えることで、2型糖尿病のリスクが16%低下する。

また、妊娠前にファーストフードを頻繁に食べた場合、糖尿病罹患リスクが増大することが報告されている。



7.女性ではコーラや果汁飲料(果汁100%未満)などの清涼飲料水の飲用量が多いほど糖尿病の発症リスクが高いとの報告がある。

多量の清涼飲料水の摂取は、急激な血糖・インスリン濃度の上昇をもたらし、耐糖能異常、インスリン抵抗性にもつながる可能性が指摘されている。



8.歯周病は、心筋梗塞やバージャー病、肋間神経痛、三叉神経痛、糖尿病と密接な関係にあることが、ごく最近の研究で確認された。

糖尿病ではPorphyromonas gingivalis感染が分泌を促進する腫瘍壊死因子(TNF-α)によって、糖尿病が増悪され、この糖尿病によって歯周病が増悪されるという負の連鎖が起こる。

これは「歯周病菌連鎖」や「歯周病連鎖」と呼ばれている。



9. コーヒーに含まれるクロロゲン酸にマルトースをグルコースに分解する酵素であるα-グルコシダーゼの阻害活性が認められ、ラットで食後の血糖上昇の抑制作用が認められた。

カフェインにはα-グルコシダーゼ阻害活性は認められなかった。

コーヒーをよく飲む人たちでは糖尿病発症のリスクが低くなる傾向が見られた。



10.糖や炭水化物主体の食生活を繰り返すことにより食後高血糖とインスリン分泌過多を繰り返すことによるインスリン抵抗性となり、インスリンの効きが悪くなり高血糖を維持、尿に糖が排出されることが分かっている。

また食後高血糖とインスリン分泌過多を繰り返すことにより、膵臓のランゲルハンス島β細胞が少しずつ死滅し、インスリン分泌能力が低下する。

尿糖は血糖値がおよそ180mg/dlを超えると尿に排出されるが、実際に食後血糖値の測定を行うと300mg/dlを超える人も多く、中には500mg/dlを超える人もいることが分かっている。

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2014年06月05日

糖尿病経口薬の併用療法は10年で大きく変化 SU薬単独療法は減少

■■■■■■  糖尿病に関するニュース  ■■■■■■


●慈恵医大・西村准教授 SGLT2阻害薬の適正使用の普及「夏場が正念場」 脱水による脳梗塞リスクに注意
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/48058/Default.aspx


●糖尿病経口薬の併用療法は10年で大きく変化 SU薬単独療法は減少
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2014/021894.php


●血管老化に要注意!糖尿病を悪化させる可能性を新潟大が報告
http://irorio.jp/umemina/20140604/140291/


●ヘモグロビンA1c値を自宅で測定する機器
http://www.ryudai-dousoukai.jp/hba1c2.html


●果たして2型糖尿病に遺伝は関係するのか?
http://www.welby.jp/2014-06-topics_dna_and_diabetes/


●経口2型糖尿病治療薬「ジャヌビア(R)錠」インスリン製剤との併用療法に関する効能追加の承認取得
http://www.47news.jp/topics/prwire/2011/09/220070.html

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糖尿病とは?(その2) 糖尿病の疫学

●糖尿病とは?(その2)

●糖尿病の疫学

世界保健機関 (WHO) によると、2006年の時点で世界には少なくとも1億7100万人の糖尿病患者がいるという。

患者数は急増しており、2030年までにこの数は倍増すると推定されている。

糖尿病患者は世界中にいるが、先進国ほど(2型の)患者数が多い。

しかしもっとも増加率の高い地域はアジアとアフリカになるとみられており、2030年までに患者数が最多になると考えられている。



発展途上国の糖尿病は、都市化とライフスタイルの変化にともなって増加する傾向があり、食生活の西欧化よりも、糖質の多量摂取と運動量のバランスを欠く生活が長期間続くと発病する可能性がある。

このことから糖尿病には(食事など)生活環境の変化が大きくかかわってくると考えられる。



先進国において、糖尿病は10大(あるいは5大)疾病となっており、他の国でもその影響は増加しつつある。

米国を例にとると、北米における糖尿病比率は、少なくともここ20年間は増加を続けている。

2005年には、米国だけでおよそ2080万人の糖尿病患者がいた。全米糖尿病協会によると、620万人の人々がまだ診断を受けておらず、糖尿病予備軍は4100万人にまで及ぶ。



2012年時点の全世界での糖尿病罹患率は8.3%であり、日本では5.1%である。

白髪の髪に白髪でない眉を持つ50〜70歳代の人々は、髪・眉共に白髪である人々と比べて、成人性糖尿病を持つ人々との相関関係を持っていることが示された。



日本国内の患者数は、この40年間で約3万人から700万人程度にまで増加しており、境界型糖尿病(糖尿病予備軍)を含めると2000万人に及ぶとも言われる。

厚生労働省発表によると、2006年11月時点の調査データから、日本国内で糖尿病の疑いが強い人は推計820万人であった。

厚生労働省の2006年の人口動態統計によれば、全国の死亡率の都道府県ワースト1位は1993年から14年連続で徳島県である(10万人当たり19.5人、ちなみに最低は愛知県で7.5人)。



特定の疾患等による死亡率で10年以上継続して、同一の県が1位であるのは他にあまり例を見ない(他の地域的な高率としては、精神医療の分野において、秋田県が1995年から2006年まで12年連続自殺率1位であることなどが挙げられる。

秋田県の自殺率、すなわち人口10万人当たりの自殺者数は42.7人で、全国平均は23.7人である)。



糖尿病は生活習慣病の一種であるため、治療型から保健指導型の予防医療への転換を図らない限り、その死亡率を劇的に下げることは難しい。

徳島県は医療機関数・医師数などが全国平均よりも高い県であるため、徳島県医師会や医療機関、徳島県その他行政機関及び地域住民の糖尿病予防に対する知識と意識の低さが、毎年、要因として指摘され続けているが、少なくとも統計上の結果としては、ほとんど改善されていない。

徳島県は2005年11月に「糖尿病緊急事態宣言」を宣言したが、数値の上では何ら結果を出さず、かえって10万人当たりの死亡率は前年の18.0人から19.5人にまで悪化した。



全国初の20人超えにも迫り、死亡率最低の愛知県と比べ3倍にも及ぶ勢いで、さらに増加傾向にある。

特定の疾患の地域間格差としては極めて異例といえる。

また徳島県では肥満という要素でも、20歳以上の男性の37.2パーセントが肥満であり、全国平均の28.4パーセントを大きく上回っていて、糖尿病予備軍としての肥満の若者の存在は将来の展望をさらに厳しいものにしている。

なお、厚生労働省の2007年の人口動態統計(概数)によれば、徳島県はワースト1位を15年ぶりに脱し、平均14.2人(人口10万人当たり死亡率)ワースト6位になった(全国平均は11.1人)



糖尿病の四大原因は、加齢、遺伝、肥満、運動不足と言われているが、徳島県に限らず、公共交通機関が少ないマイカー頼みの地方社会が死亡率が高い傾向がある。

2006年は、徳島県を筆頭に、2位鹿児島県(14.2人)、3位福島県(14.1人)、4位鳥取県(13.7人)、5位青森県(13.6人)がワースト5であり、逆に東京都(9.9人)の他、岐阜県(9.5人)、長崎県(9.5人)、大分県(9.5人)、宮崎県(9.3人)、滋賀県(9.1人)、埼玉県(8.9人)、奈良県(8.5人)、神奈川県(8.4人)、愛知県(7.5人)の10都県が10万人当たりの死亡率が10人を下回る。

際立った地域格差が見られるのも糖尿病死亡率の特徴である。

死亡率の低い地域に九州の高齢者が多い地域も入っていることから、加齢や遺伝以外にも、食習慣や運動習慣が大きく影響することは以前より指摘されている。

死亡率の高い県は、きめ細かい分析と対応に早急に取り組み、なおかつ、それを根気よく継続していく必要に迫られている。

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2014年06月04日

糖尿病とは?

●糖尿病とは?


糖尿病(とうにょうびょう、拉,独,英,スペイン語,ポルトガル語: diabetes mellitus)は、血糖値(血液中のグルコース(ブドウ糖)濃度)が病的に高い状態をさす病名である。

ひとことに血糖値が高いと言っても、無症状の状態から、著しいのどの渇き・大量の尿を排泄する状態、さらには意識障害、昏睡に至るまで様々であるが、これらをすべてまとめて、血糖値やヘモグロビンA1c値が一定の基準を超えている場合を糖尿病という。



糖尿病は高血糖そのものによる症状を起こすこともあるほか、長期にわたると血中の高濃度のグルコースがそのアルデヒド基の反応性の高さのため血管内皮のタンパク質と結合する糖化反応を起こし、体中の微小血管が徐々に破壊されていき、目、腎臓を含む体中の様々な臓器に重大な障害(糖尿病性神経障害・糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症の微小血管障害)を及ぼす可能性があり、糖尿病治療の主な目的はそれら合併症を防ぐことにある。

なお、腎臓での再吸収障害のため尿糖の出る腎性糖尿は別の疾患である。



1674年、イギリスの臨床医学者トーマス・ウィリスはヨーロッパで当時奇病とされていた多尿症の研究をしていた。

ウィリスは尿に含まれる成分を何としても知りたいと考え、患者の尿を舐めてみたところ、甘かったことが本病確認のきっかけとされている。





●糖尿病の概要

血液中のブドウ糖濃度(血糖値、血糖)は、様々なホルモン(インスリン、グルカゴン、コルチゾールなど)の働きによって正常では常に一定範囲内に調節されている。

いろいろな理由によってこの調節機構が破綻すると、血液中の糖分が異常に増加し、糖尿病になる。

糖尿病は大きく1型と2型にわけられるが、これはこの調節機構の破綻の様式の違いを表している。



1型糖尿病では膵臓のβ細胞が何らかの理由によって破壊されることで、血糖値を調節するホルモンの一つであるインスリンが枯渇してしまい、高血糖、糖尿病へと至る。



一方2型糖尿病では、血中にインスリンは存在するのだが肥満などを原因としてインスリンの働きが悪くなるか、あるいは自己免疫的に破壊された訳ではないが膵臓のβ細胞からのインスリン分泌量が減少し、結果として血糖値の調整がうまくいかず糖尿病となる。



その他にも、妊娠糖尿病をはじめとして発症機序の違いに基づくいくつかの病名があって、これらをひとまとめにしている糖尿病は病名というより症候群と言ったほうが適切である。




「糖尿病」の名称は、血糖が高まる結果、尿中に糖が排出されることに由来する。

しかし尿中に糖が排出されること自体は大きな問題ではない。

1型糖尿病の場合、放置すると容易に急激な高血糖と生命の危険も伴う意識障害を来す糖尿病性ケトアシドーシスを引き起こしかねないため、インスリン注射などの積極的な治療により強力に血糖値を下げることが基本的な治療目標となる。


一方2型糖尿病においては1型ほど血糖値が上昇することは通常ないが、治療せず長期に放置すると糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症などの糖尿病慢性期合併症の起こる頻度が多くなるため、生活習慣の是正、経口血糖降下薬やインスリン注射により血糖値をある程度下げることによってこのような合併症を引き起こすことを防ぐことが治療目標である。

糖尿病は心臓病や脳血管障害の発症の危険因子でもある。



長期的に落ち着いている1型糖尿病においては、やはり治療目標は2型と同様のものになる。

妊娠糖尿病においては、妊婦の高血糖を原因として胎児奇形や妊産婦合併症の頻度が高くなる理由となるので、それを防ぐために血糖値を下げる治療をするのである。


平成14年度に行われた厚生労働省の調査では、糖尿病が強く疑われる人の割合は、20歳以上の男性全体で12.8%であり、20歳以上の女性全体で6.5%であった。

糖尿病が強く疑われ、現在治療を受けている人で合併症を併発している人の割合は、神経障害で15.6%、網膜症で13.1%、腎症で15.2%、足壊疽で1.6%であった。

また、加齢と糖尿病は関連があり、糖尿病が強く疑われる男性の割合は、20-29歳で0%、30-39歳で0.8%、40-49歳で4.4%、50-59歳で14.0%、60-69歳で17.9%、70歳以上21.3%であった。


さらに、肥満と糖尿病は関連があり、40-59歳の男性で、糖尿病が強く疑われる人の割合は、BMI18.5-22で5.9%、BMI22-25で7.7%、BMI25-30で14.5%、BMI30以上で28.6%であった。


なお、加齢を重ねていない20-39歳の男性ではこのような大きな差は出ていなかった。



1971年から1980年のデータで糖尿病患者と日本人一般の平均寿命を比べると男性で約10年、女性では約15年の寿命の短縮が認められた。

このメカニズムとして高血糖が生体のタンパク質を非酵素的に糖化させ、タンパク質本来の機能を損うことによって障害が発生する。

この糖化による影響は、例えば血管の主要構成成分であるコラーゲンや水晶体蛋白クリスタリンなど寿命の長いタンパク質ほど大きな影響を受ける。

例えば白内障は老化によって引き起こされるが、血糖が高い状況ではこの老化現象がより高度に進行することになる。

同様のメカニズムにより動脈硬化や微小血管障害も進行する。


また、糖化反応により生じたフリーラジカル等により酸化ストレスも増大させる。


posted by ホーライ at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 糖尿病の説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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