2014年07月16日

血糖値について(2)

●血糖値について(2)

●低血糖

極度に食事を摂らなかったり、糖尿病の薬を飲みすぎたり、特別な病気があると低血糖症を引き起こしやすい 。

また、これらの状態で激しい運動を行った時には、低血糖症がより起こりやすくなる。

清涼飲料水等を多飲するペットボトル症候群が進行して、糖尿病を発する患者が近年見られる[要出典]。

人体には低血糖に対し数段階の回避システムが用意されている。

1.血糖値が約80mg/dLを下回ると、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌が極端に低下する。

2.約65-70mg/dLに低下すると、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴン、アドレナリンが大量に放出され始める。

3.約60-65mg/dLに低下すると、三番目の血糖値を上げるホルモン、成長ホルモンが放出される。

4.最後に60mg/dLをきるようになると、最後の血糖値を上げるホルモン、コルチゾールの分泌が亢進する。




血糖値が50mg/dlを下回ると、大脳のエネルギー代謝が維持できなくなり、精神症状をおこしはじめ、さらには意識消失を引き起こし、重篤な場合は死に至る。

しかし上記のような回避システムが血糖値50mg/dLにいたるのを防いでいるため、通常は意識に異常をきたすには至らない。

そのかわりとして、アドレナリンが大量放出されることに伴い交感神経刺激症状があらわれる(低血糖発作の症状はこれによる)。

例としては、大量の冷や汗、動悸、振戦、譫妄などである。


アドレナリン、ノルアドレナリンによる諸症状として、精神症状は、にらんでいるような顔つきになり、暴力をふるったり、奇声をあげたりすることがある。


身体症状は心拍数や拍出量の増加、血糖と脂質の上昇、代謝の亢進、手足の冷え、呼吸が浅い、眼の奥が痛む、動悸、頻脈、狭心痛、手足の筋肉の痙攣、失神発作、月経前緊張症、手指の震えなどがある。

低血糖症の症状のなかでも、細胞のエネルギー不足で起こる症状は、異常な疲労感、日中でも眠気をもよおす、集中力欠如、めまい、ふらつき、健忘症、光過敏症、甘いもの欲求などがあげられる。


これらの低血糖回避メカニズムは、脳が低血糖状態を検出し、血糖を上げるホルモンを動員するよう命令することで開始される。

糖尿病治療中やインスリノーマなどの疾患で低血糖症を頻発すると、あまりに頻繁に低血糖状態を脳が検出するために、ある程度の低血糖症では回避システムが働かなくなってしまう。

より正確に言うと、脳内の低血糖を感知する領域では細胞外のグルコースをそのまま取り込むことによって血中グルコース濃度をGLUT1トランスポーターがモニターしており、低血糖を頻繁に起こすとこのGLUT1トランスポーターの転写が低下し調整不足をおこす。



50mg/dLをきっても発動しないようになると、低血糖発作をおこさないまま精神症状がはじまる。

10-20mg/dLをきっても発動しなくなると、低血糖発作をおこさないまま意識がなくなり死亡することもある。


逆に、管理がうまくいっていない糖尿病患者などにおいては、あまりに高血糖状態が続くため、100mg/dL前後のような普通は低血糖とはみなされないような濃度でも低血糖発作をおこしてしまう。

これは脳のGLUT1トランスポーターが調整過剰になっているためである。



治療としては基本的には血糖値が70mg/dl以下のときは40kcalほど摂取することが望ましいとされている。

経口摂取が可能な場合はブドウ糖10gやグルコレスキューを一袋、インタクト5個といった糖分補給を行う。

もちろん糖分を含む飲み物を摂取しても同じである。

意識障害があったり30mg/dl以下の低血糖や経口摂取が不可能な場合は点滴で即急に治療する。

5%ブドウ糖液50mlに50%ブドウ糖液20mlを混注して点滴投与する方法がよく知られている。

なお、飢餓などの場合により徐々にグルコース源が枯渇し低血糖となった場合、脂肪酸のβ酸化によるアセチルCoAから肝臓で生成されたケトン体が脳関門を通過することができ、脳関門通過後に再度アセチルCoAに戻されて脳細胞のミトコンドリアのTCAサイクルでエネルギーとして利用される。


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posted by ホーライ at 05:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 低血糖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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